SNS向きでない長文転記場所

5年くらい前に他で公開した文章をほとぼりが冷めたころに転載したものです

死人にくちなしとは言うものの

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土井たか子が亡くなりましたが、直後に百田尚樹が彼女を批判したことで話題になっています。
新聞赤旗なんかは激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリーム状態ですが、私にとっては他人事なので、赤組がんばれ白組がんばれという印象です。

百田氏が故土井氏に暴言/NHK経営委員の資格なし

春秋時代の政治家である伍子胥が、自分の親兄弟を殺した平王の「屍に鞭打つ」たために、その情の薄さを非難されるようになってしまいました。
これからもわかるように、すでに亡くなった人を貶める行為はあまり評判が良くないようです。
一方で、小説などでは実在の人物を悪役に仕立て上げたりすることもあり、このあたりの倫理的な境目がよくわからないところでもあります。
南総里見八犬伝」は戦国時代を舞台とした江戸末期の小説ですが、著者の滝沢馬琴は自評にてこう記しています。

---引用始まり---
本伝なる、定正顕定成氏の如きは、皆暴悪暗愚の君ならぬも、酷く貶して作り倣ししを、みるひと訝しく思ふもあるべし。
かの定正顕定は、その先世に、主君持氏を弑し、かつ乱世の蔽に乗して、京都将軍の命令をもて、持氏の幼息、春王安王を生とり害して、かつ故君の職を横領しける、不義逆悪の行ひあり。
(中略)
こゝをもて本伝には、貶してもて愚将とす。
---引用終わり---

つまりは、
「悪役になった人は必ずしも極悪人じゃないけれど、悪いことしたのも事実なのでそこをクローズアップして悪人扱いしたのですよ」
と、わざわざ言い訳しているのです。
ええ~?そんな言い訳していいわけ~?と思わないでもないですが、どうやらそうとういろんな人に馬琴はとやかく言われたみたいで、その結果、このような言い訳せざるをえなくなったようです。
馬琴の時代からみて戦国時代といえば300年位前のことですが、それでもこんなに気を使わなければならないこともあるという、一例です。

一つ思い出すのは、松本清張の「日本の黒い霧」です。
戦後間もない日本でおきた不可解な事件について、米国の謀略が絡んでいたとする前提のもとに事実と推測を交えて述べた、彼の代表作のひとつです。
しかし、さすがにこれはやりすぎだったようで、この中で元共産党幹部の伊藤律が当局のスパイとして記載されたことに対して、最近遺族が抗議して事実上中身が修正されてしまいました。

清張さん「黒い霧」に注釈 スパイ説に遺族抗議 :日本経済新聞

取り扱う時代が近ければ近いほど、こういったリスクを考慮しなければならないのです。
一方で、海音寺潮五郎が「明治太平記」や「悪人列伝」で井上馨を完全なる悪役として描きましたが、こちらは井上家ともめたような話は聞きません。
井上馨汚職を働いたというかなり明確な証拠が残っていたことが、影響しているのかもしれません。

しかし、1800年前のこととなればもう英雄だろうが何だろうがやりたい放題です。
いまこの2000年以降の日本においては、三国志の登場人物を萌え萌えな女の子に変身させることが大流行しています。

これは恐ろしいことですよ。
まさか、死後自分をモデルにしたキャラクターが萌え萌えになって、オタクどもに媚を売ることになろうとは何たる屈辱。
冥界から訴訟を起こされてもやむをえないほどの事態だと思います。
まだこんな目に遭うなら、死体に鞭打ってくれたほうがマシだと思う人もいるかもしれませんよ。

(2014年10月03日)

田村ゆかりさんじゅうななさい

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朝日新聞従軍慰安婦関連の誤報で袋叩きにあっています。
当該の問題については右や左のだんな様が事実を明らかに?しようとがんばっていますが、実際のところは無理無理無理のかたつむりでしょう。
「真実はいつもひとつ!」なんて言葉もありますが、戦地という極端に閉ざされた世界における70年前のできごとで、関係者の言い分が全く整合しないという完全なまでのラショーモン状態。
少し前に読んだ「軍旗はためく下に」という小説の、戦地における真実が全く明らかにならないままに処刑された兵士たちを思い出しました。
ただ一つだけ確実に感じるのは、この問題に何の責任もない、入社間もない朝日新聞の社員たちが本当に気の毒だということです。
本当にいあんなっちゃうことだと思いますよ。

戦略的には、朝日新聞は探られると痛い腹をここまで放置してきたことが、最大の間違いだったと思います。
事がここに至るまでには、今回ほどのダメージを受けることなくこの問題を清算できるタイミングがあったはずだと思うのです。
かつて朝日新聞は、カメラマンが自作自演で珊瑚に落書きによる傷をつけて報道するという事件がありました。
これも朝日新聞にとっては大きなダメージとなりましたが、それでもこの件は組織ぐるみのものではなく、いちカメラマンの勇み足だとして幕を引くことが可能でした。
しかし、今回の慰安婦問題は、そういった方法をとるには放置期間があまりにも長すぎました。
これほど社会的、政治的な逆風が吹く中で、この問題を明らかにせざるを得ない状況に追い込まれてしまったのは、完全なる失敗のように見えます。
この手の問題は、あとになればなるほど処理しづらくなるものではありますが…。

個人的には、カネボウ粉飾決算の問題を思い出しました。
カネボウはバブル期に積極的な経営を行い、多くの分野への新規参入を果たしました。
しかし、バブル崩壊によりこの投資を回収できずに多額の損失が発生し、これを隠蔽するために重要取引先である興洋染織との循環取引による粉飾決算を行ったのです。
本来は一時しのぎの方策であったはずの循環取引でしたが、その後歴代幹部に引き継がれて10年以上継続した末に粉飾が明らかとなり、会社消滅に至りました。
(この経緯に興味ある方は「粉飾の論理」という本がわかりやすいでしょう。)
早めに事実を公開しておけば会社の消滅にまでは至らなかったのでしょうが、対処が遅れれば遅れるほど明るみになったときの傷が深くなるという悪循環でした。
今回の朝日新聞の構図と本当に似ていると思います。

もう一つ思い出したのが、田村ゆかりの年齢詐称問題です。
17歳だとこれまで散々言ってきたのに、あるとき突然
田村ゆかりさんじゅうななさい、もう少しがんばるよ」
と言い出して、ファンの間で本当は37歳なのじゃないかという疑念が広がりました。
そこからの崩壊は早く、今では様々な矛盾点が明るみになり、wikipediaにも1976年生まれだと記載されていまっています。
ショックのあまり、ファンが携帯ラジオを田村ゆかりに投げつけるという事件まで発生しました。

https://www.iza.ne.jp/kiji/events/news/140303/evt14030300350000-n1.html
これは私にとっても本当に驚きでした。
17歳なので私と同い年だと思っていたら、なんと37歳で実際は私と同い年だったと言うこの事実。
いや、毎年毎年17歳の誕生日をお祝いしているので、何かおかしいなとはうすうす思ってはいたのですが…。

(2014年9月25日)

オーソレミーヨ

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イタリア民謡で有名な「オーソレミーヨ」というのは、
「人生で一度は霊場恐山を訪れて、自らの死について思いをめぐらすべし」
という意味であることはほとんど知られていません。
私も21回目の17歳を迎え、人生のほぼ折り返し。
大人の落ち着いた男性として行く先を見つめなおそうと思い、恐山に行ってきました。

恐山から一番近い飛行場は、青森県三沢空港
伊丹空港から行こうとしたのですが、三沢空港へはなんと一日一便しかなく、しかも当日中に恐山に着くのがほぼ不可能という状況。
恐山だけに、地獄のようなタイムテーブルです。
地獄のミサワです。
「言っても意味ないと思うけど言わなきゃダメ?」とかいうやつです。
「かぁーっ!いまから帰っても2時間しか寝れないわ~!」とかいうやつです。

仕方ないので、ルートの組みなおし。
北東北でほかに面白そうで、かつ無理なく訪問できそうな場所…ということで、八幡平と、あと噂に聞く青森駅前のアスパムを見て周ることにしました。

(決定ルート)
いわて花巻空港→八幡平→青森駅蟹田港→脇野坂港→下北駅→恐山→三沢空港

八幡平はさすがに景色がよかったです。
途中から濃い霧が発生したのは残念でしたが、まあこれは「また来い」ということなのでしょう。(「濃い」だけに!)
一人で湿原を歩いていたら、途中で
「自然植物を採取しないでください!」
みたいな看板があったので思わず
♪わーたーしーはーやってないー、けーっぱくだー
とか口ずさんだところ、死角になった茂みでご夫婦がお弁当を食べていてすげー恥をかきました。
あと、予想はしていましたが寒い!
大阪ではまだ一部でクーラーが稼動していますが、八幡平では石油ストーブが稼動していました。
帰りのバス待ちックタイムに山頂のレストハウスのおじさんと少しお話。
横浜で働いていて今年の6月に定年退職してこちらに来たそうです。
いいなー、憧れます。

翌日、青森駅から蟹田駅への土曜日朝八時台の津軽線は、途中から乗客が私一人だけに。
景色も良くて気持ちいい路線ですが、これはいつ廃線になってもおかしくないです。
蟹田港から平舘海峡を横断する陸奥湾フェリーは、観光バスごと乗り込んだ年配の団体客で繁盛していました。
こんなところで阪急交通社のマークを目にするとは、ハンキュウベリーマッチ。

脇野坂港からは路線バスを乗り継いで3時間ほどで恐山に到着です。
恐山は一言でいうなら、多種多様な景観をもつ箱庭。
強い硫黄臭の噴気孔の白い岩、強い酸性のために植物が育たず澄んだ湖面の宇曽利山湖、水子供養の風車、賽の河原の石積み…。
最短コースで境内一周40分ほどですが、寄り道すればするだけ新しい景色に出会えます。
あと、早朝の境内は霧に包まれていて人もおらず、すばらしい風景でした。
いやはや、はるばる来たかいがありましたよ。

夜は恐山の宿坊に泊めてもらいました。
夜と朝のご飯は当然のごとく精進料理ですが、これがものすごくおいしかったです。
一泊二食つき一万二千円は、決して高くないと思いますよ。
しかも、真っ白で硫黄の匂いが強烈な恐山温泉に入り放題。
大浴場以外に目立つ場所に3つ外湯があったのですが、地図をじっくり眺めるとだれも行かなさそうな場所にもう一つ外湯を発見しました。
ためしにいってみたら、なんか「混浴」とか書いてあるんすけど…。
照明も消えていて誰も入っていなかったし、脱衣所で男物の服をみたらまさか女性があとから入ってこないだろうと思い、せっかくなのでつかってみることにしました。
…甘かったです。いまどきの女性はたくましいですね。
おじゃましまーすとか言われて、ぼでーらいんに自信のない私はそそくさと逃げ出しましたよ。

二日間で4回も風呂に入ったせいか、温泉の硫黄カスが体に付着しているみたいで、今でも自分の体から硫黄のにおいがします。
あえて言おう!カスであると!(硫黄カスだけに)
…ごめんなさい。ガンダムは詳しくないのです。

写真は早朝の宇曽利山湖。
どなたかが花を供えていました。

(2014年9月21日)

孤高の天才とかいう中二設定

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ちょっと前に東大が立ち上げたプロジェクト「ROCKET」なるものを見て、なんとなくもやもやしていたものを書いてみます。
http://rocket.tokyo/

リンク先を見ていただければ趣旨は一目瞭然ですが、才能はあるのに集団生活になじめない人を発掘して、将来のリーダーを育成しようと言うものです。
確かに、伝説的な天才の中にはいわゆる「変人」の割合が多いようにも思います。
個人的に思い浮かぶのは、グリゴリー・ペレルマンウィリアム・ショックレーニコラ・テスラなどでしょうか…。
彼らのような才能を持った人たちが教育の機会を失うことで、本来なら得られるはずであった成果が消失してしまうのは、もったいないことではあります。

しかし、現代においては単独の人が成果を出すことのできる学問分野は、非常に少ないといえるでしょう。
理系では、実験系の分野は絶望的です。
数学ならば、たった一人で何事かを成し遂げることがまだ可能なのでしょうか。
文系の分野でも、どこかが所蔵している文献をつてを頼って見せてもらったり、またはどこかに赴いて実地調査したりとなると、一人で実行することは不可能です。
そのため、単独で成果を生み出せるような分野における職の絶対数は、減り続けているとも言えるでしょう。
少ないパイを、多くの「他人との意思疎通に問題のある天才」が取り合うことになるのです。

そうすると、本当に活躍できる「天才」は、天才中の天才に限られるようにも思います。
よく、野球なんかで「高校ナンバーワン投手」だった人が、プロに入ったら全くものにならないなんてことがあります。
この理由の一つには、高校時代は同世代だけで争っていたらすんだのが、プロになると全世代と戦わなければならないということがあります。
つまり、年に一人の天才では不十分で、少なくとも数年に一度の天才などでなければ、勝負にならないのです。
いわんや、県で一人とかクラスで一人なんて、勝負にもなりません。
そして、この勝負に敗れた人は、人生で苦労することとなるでしょう。
人生で苦労するからといってお先真っ暗ではないですが、苦労するであろうということを早くから認識しておくことは重要だと思います。

萌えキャラのジャンルの一つとして、「アホの子」というのがあります。
文字どおりアホっぽい女の子のことをいいます。
おそらく、キモオタどもの保護欲をそそる点がポイントなのでしょう。
あずまんが大王の「大阪」とか、シスタープリンセスの「亞里亞」などが例として挙げられます。
私はむかしからこういうキャラを見ると、「将来苦労しそうな人だな…」と思ってしまいます。
いや、永久に時が進まない漫画の世界でこんなことを考えても仕方ないのですが…。

現実世界にもアホの子がいるのかどうか、私にはよくわかりません。

  • ドラえもんと結婚したい!」といいつつ、ココリコと結婚して離婚する。
  • こりん星からいちごの馬車でやってきたりんごももか姫とかいいつつ、実は千葉県茂原市出身だった。
  • マンモスうれぴー!とかいいつつ、逮捕されてマンモスかなぴー!な状況になった。

など、実在の人物はいろいろと複雑なので…。

(2014年9月17日)

遠くにはハルカスも見えます

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奈良県は高取町にある、高取城跡に行ってきました。
私は直近まで関西にいながら高取城跡のことは知らなかったのですが、日本三大山城と呼ばれる名遺構だそうです。
(あとの二つは山城新伍と山城葉子…ごめんなさい。)

近鉄壺阪山駅から舗装された平坦な道を歩くこと30分あまり、さらに山道に入りよいしょこらしょと登ること40分…城跡のふもとにある「国見櫓跡」に到着しました。
すげー!めさめさ景色がいいです!
目の前には大和高田市の市街地。
そして遠くには40kmかなたにある阿倍野ハルカスがはっきりと視認できます。
大阪周辺でここまで景色の良い山は、賤ヶ岳以来のように思います。

そこからさらに登ること10分で高取城跡の頂上です。
ここもすごい!
城の遺構がかなり良い状態で残っていて自由に立ち入ることができるのですが、そこら中に草木が生い茂っていてまさに兵どもが夢の跡です。
いやはや、山城新伍もチョメチョメ言っている場合ではありません。
残念ながら展望は一部南側に開けているのみですが、それでもラピュタっぽい雰囲気を味わわせてもらいました。

ラピュタといえば、「天空の城」として有名な竹田城跡が有名になって来訪者が容量を超えてしまったために遺構がだいぶん荒れてしまい、いろんなところが立ち入り禁止になっているそうです。
その点、高取城跡は夜景楽しむための夜間入場も「自己責任の範囲内で」自由です。
(高取町観光協会のサイトにも写真が掲載されています。http://sightseeing.takatori.info/sightseeingspot/siroato_birdview_night.html
なにより竹田城跡に比べて、京阪神都心部からのアクセスが格段に良いです。
これは来るで!高取城跡ブーム!

写真は高取城跡にて。
本邦初公開の、私と私の奥さんの写真です。
…ごめんなさい、嘘です。
見知らぬ夫婦が写りこんだだけです。
仲良きことは美しきかな…。

(2014年9月14日)

そんなロマンは捨ててしまえ!

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昨日は私の誕生日だったせいか、日本やアメリカの色んなところで追悼式典が行われたようです。
しかし、個人的には昨日の最も大きなイベントは、勤めている会社で経営会議なるものが開催されたことでした。

いま所属している部署では開発が遅れに遅れ、いつ部署が廃止になってもおかしくない状況です。
そのため、会議では雲居の空のかなたにいるえらい人たちに、部署継続の必要性を信じ込ませる必要があります。
えらい人はみなさん賢い人が多いので、とにかく理屈で攻める必要があります。
彼らは、当業者にとっては全然説得力のない話であっても、聞いていて快く、かつ「他社に勝つ」ためのちょっとした意外性のある計画が大好きなのです。
(計画ではありませんが、「ウロボロスの夢を見てベンゼン環を思いついた」系の話も大好きです。)
まるでキモオタが黒髪ロング清楚系にころっとだまされるのと同様に、えらい人はプロジェクトX的な美しい成功譚(予定)に引き寄せられ、あっけなく恋に落ちてロマンチックに夢見る少女になってしまうのです。

しかしながらこの世は無限に具体的であり、いろんな語りつくせない擾乱要素に満ち満ちています。
そのため、実際の技術開発には紆余曲折がつきもので、その道草の積み重ねこそが後から見れば前進であったりします。
黒髪ロング清楚系だと思ったら正体は超淫蕩なおっさんの怪人ラスプーチンだった、というのと同様、すげーみごとなストーリーだと思ったら実際は箸にも棒にもかからなかったりすることも、ごくごく普通にあります。
私自身はきれいなストーリーは成功の十分条件どころか、必要条件ですらないと思っています。

天動説、ルイセンコ主義、地向斜仮説、社会進化論、骨相学、フロギストン説、エーテル理論…どれもこれも、ストーリーを見るととても美しいです。
少なくとも、一通りの説明を聞いて矛盾点を指摘できるほどの、論理のほころびは存在しません。
逆からいえば、技術開発におけるストーリーもこの程度のものであり、堂々たる構造物だと思っていたのがちょっとした揺動で、三豊百貨店やタコマナローズ橋のようにあっけなく崩壊するのですよ。

ほんまか嘘かよくわからんお話を作るために、高給取りの優秀な上層部の人々が土日もなく莫大な手間をかけるこの無駄…これでもやっていける会社だから幸せと言うべきなのかもしれませんが。

(2014年9月12日)

人生はデーヤモンド

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大阪府最高峰の金剛山は、奈良に都があった古代から、少量ながらダイヤモンドが採掘されたことで有名です。
天平期にはシルクロード経由で日本にもガラスの器が入ってきましたが、これはどちらかというと貴族向けの贅沢品でした。
一方で、ダイヤモンドはガラスと違って燃やすと炭になってしまうことから、仏教的無常観の象徴として、むしろ宗教的な意味合いを付与されていました。
ダイヤモンドのことを「金剛石」と呼ぶのは、金剛山が由来です。

…とかいう嘘知識を思いついたのですが、使い道がないのでここに放流します。
著作権フリー。

ということで、金剛山ロープウェイに乗って、山頂まで行ってきました。
このロープウェイは千早赤阪村が運営している日本で唯一の村営ロープウェイです。
とはいえ、実際の管理はうどんとかそばのチェーンで有名な杵屋に委託しているそうです。
なぜ杵屋?
そういえば、貝塚市にある水間鉄道も杵屋の持ち物ですね。

金剛山はロープウェイさえ使えばそれほどきつい山道ではありません。
むしろ、バス停からロープウェイまでの道のりのほうがしんどかったです。
山頂はさすがの絶景。
♪こーんごー、いこーまー、そびえるとーこーろー
(私の出身小学校の校歌)

金剛山は「回数登山」といって、何回も登山するという風習があります。
一万回以上登った人もいるそうです。
ということは何が起きるかというと、金剛山には常連がたくさんいるのです。
そして、常連さんは全員ではないのですが、一部の方はすげー縄張り意識が強く、そして回数が多いほどえらいと思っている人もいるのです。
実は行きのバスで、おじいさんに
「そこは俺の指定席だからどけ」
といわれてちょっと唖然としました。
山頂では、常連さんのおじいさん団体が酒を飲んで大声で歌っているし…。

写真は金剛山展望台から西側を見た景色。
いい天気…といいたいところですが、積雲の下にロール雲のようなものが見えています。(写真中央下、横方向に伸びる雲)
ということは、このあとの荒天が予想されます…というか、実際に大粒の雨が降ってきましたよ。

(2014年8月24日)