私の新大阪八景
大阪のオススメ観光スポットを教えてください
という質問をされます。
大阪城、USJ、通天閣、道頓堀という超有名スポットは私が教えるまでもないし、だからといってネットで紹介されているようなダークツーリズム的なものはハードルが高いし…。
少し前に四国に旅行に行ったときに、「四国八十八景」なるものが制定されているのを知りました。
https://www.skr.mlit.go.jp/kikaku/88-kei/
これは、四国のオススメSNS映えスポットをまとめたもので、昔から知られているものから最近有名になったものまで網羅されています。
これはとてもよくできていて、この八十八景を訪れるだけでそれなりに旅行の指針になるのです。
しかし、八十八景も集めるのはさすがに大変なので、八景のほうが一般的なようです。
古くは広重の「江戸近郊八景」が有名ですし、それ以外にもスケールの大きいものでは「日本新八景」、ローカルなものでは「調布八景」「室蘭八景」「枚方八景」などがあります。
では大阪はどうかというと、すでに田辺聖子による「私の大阪八景」という有名な本があります。
Amazon.co.jp: 私の大阪八景 (角川文庫) eBook: 田辺 聖子: Kindleストア
しかし、この本は短編小説集であり、これを読んでも大阪のおすすめスポットを知ることはできないでしょう。
(短編小説集としてはとてもよくできた面白い本ですが)
そこで、試しに私が考える「新大阪八景」なるものを作ってみました。
www.google.com
その1:西梅田駅員によるパンチカスアート
(拡大写真)
切符にパンチ穴をあけた際に発生する「パンチカス」を使ったアート作品。
地下鉄駅員が作ったアートがすごい!切符のカスで300時間かけ…
2015年に第一弾が発表されて一瞬バズったものの、当時の「もう二度としない」という誓いを破って発表された第二作目は全くと言っていいほど話題にならなかった悲しいアート作品。
人通りのない寂しい場所に展示されていますが、実際に見ると見事です。
その2:福島駅ホームの「キクちゃんレンタカー」広告看板
こんなに安くてインカ帝国!!のキャッチフレーズとともに、漫画のようなウィンクが印象的なキクちゃん社長の写真。
これほどパーフェクトな宣伝看板を私はこれまでほかで見たことがないように思います。
その3:十萬寺の「痔の石」
住宅街の中に立つ「佛足 痔の石」というインパクトのある石柱。
寺の門はいつ見ても閉まっていて詳細は不明です。
その4:大阪会議跡地のレリーフ
五代友厚、大久保利通、板垣退助、木戸孝允、井上馨の5人により、立憲政治が合意されたことを記念するレリーフだそうです。
細長い、普通のビルに何の説明もなくおっさんたちが集結しているのは、詳細を知らない人を困惑させる不思議な力を持っています。
その5:難波宮跡
それまで文献でしか知られていなかった難波宮の所在地は、戦後になってようやくその遺構が発見されるに至りました。
しかし、奈良の平城宮跡と違って発見されたのが遅く、すでに周囲には多数のビルが建っていたため、かつての難波宮のうちごく一部のみが公園として整備されるにとどまったのです。
見た目は、都会の真ん中に突如現れる、単なる水はけの悪い広場。
一等地にありながらも、いつも水でびちゃびちゃなためにあまり居心地のよくない印象です。
大阪市が運営する8か所の渡船のうちの一つ。
ユニバーサルスタジオ駅の隣、桜島駅から徒歩10分のところに渡船場が存在します。
周りは工場だらけ。
自動車を利用しない場合、USJから天保山にわたる最短ルートなうえに、無料なのにあまり知られておらず、観光客が使うことはまれなように見えます。
昼間は30分に1本の運航です。
その7:開運パワースポット自販機
最安50円から飲料を買うことのできる激安自販機。
「これがウワサのパワースポット自販機だす!」だそうですが、私はこの自販機の噂を聞いたことがありません。
すぐ近くには小さな地蔵堂がありますが、たぶんこの自販機とは関係ないでしょう。
その8:木津川駅
大阪の比較的中心近くにありながら、昼間は30分に1本というローカル線並の本数しかない難解汐見橋線。
なかでも木津川駅は、地元の人もあまり利用しないようで、ホームからの光景も荒涼としています。
たまに、廃墟っぽい写真を撮りたい人が、撮影に利用するようです。
さて、いかがでしたでしょうか?
みなさまの大阪観光の一助になれば幸いです。