SNS向きでない長文転記場所

5年くらい前に他で公開した文章をほとぼりが冷めたころに転載したものです

丹後の発見と探検

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数年前まで、京都駅からはタンゴディスカバリー新大阪駅からはタンゴエクスプローラーなる特急が走っていました。
どちらも目的地は、宮津天橋立を中心とした丹後地方。
遠くへ行く特急のアナウンスを聞くと、それだけで旅行に行きたくなります。
どちらの特急も廃止となってしまいましたが、めったにない3連休初日に異常に早く目が覚めたので、思い立って丹後地方にいってみることにしました。

天橋立の「内部」は単なる松並木が4kmほど延々と続くのみです。
私は徒歩で縦断したのですが、景色が全く変わらなかったのでそんなに面白いものではなかったですね…。
レンタサイクルでうろうろしている人もいましたが、正直言ってどうなんだろうと思います。
しかし、遠くの高台から見る天橋立は噂にたがわぬ良い景色。
とくに、近くの笠松公園の展望台からの景色は龍が昇っているように見えることから「昇龍観」というそうですが、本当に珍しいものでした。
「→↓↘+P」ではありません。
むかしは徒歩で一生懸命登山してやっと出会えたであろう景色が、今ではケーブルカーとかリフトとか、あとはバスとかでお気楽ごくらくに楽しめるのです。
ふもとにはわらわらとたくさん集まっていた観光客でしたが、展望台周辺は比較的数が少なくてもったいないことだと思いましたよ。

そこからバスに乗って伊根地区へ。
丹後半島の東のほうにあり、江戸時代から残る「舟屋」で有名な場所です。
もともとは周囲が山に囲まれた陸の孤島のような場所で、ほぼ唯一の交通手段が舟でした。
そこで、海の上に住宅を作り、住居の一階部分を舟が停泊できるガレージのような形にしたものが「舟屋」です。
実際行ってみると、舟屋がどうのこうのというよりもすげー落ち着いて景色の良い漁村の雰囲気が「イイネ!」という感じでした。(伊根だけに!)
レンタサイクルでうろうろしていたら、半日もあれば全部回れてしまうほどの規模ですが、こちらもけっこうそこそこの観光客が来ていましたよ。

無理すればそのまま日帰りもできたのですが、せっかくなので一泊して翌日は舞鶴を観光しました。
舞鶴の東半分は軍港から発展しただけあって、観光も海軍一色です。
とくに旧海軍地区の赤レンガ倉庫群は明治、大正から残る建物で、多くは現在一般に公開されています。
あと、自衛隊の基地も近くにあり、海上自衛隊OBの解説付き遊覧船では、イージス護衛艦とかミサイル艇なんかが間近で見られて軍オタ大喜びの代物です。
私はあんまり兵器関連に興味があるわけではないのですが、それでも全長200mを越える補給艦「ましゅう」を間近で見ると、さすがの迫力ではありました。
今日はちょうど赤レンガ倉庫周辺で「まいづる海軍ゆかりフェスタ」なるものが開催されていたのですが、普通のお客さんと、迷彩服着た目の座った感じの人と、憲法9条のTシャツ着たこれまた目つきの違う人が入り混じっていましたよ。
あと、海軍カレーなるものを食べたのですが、完全に普通のカレーでした。
海軍っていっておきゃいいってもんじゃないってことを肝に銘じておいてクダサーイ(宮崎吐夢風)!

写真は、笠松公園から見た天橋立
股のぞきで逆さに見ると、龍が昇るように見えることから「昇龍観」と呼ばれます。
「→↓↘+P」ではありません。

(2014年10月12日)