SNS向きでない長文転記場所

5年くらい前に他で公開した文章をほとぼりが冷めたころに転載したものです

串本は大阪からも遠かった

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2年ほど前に、潮岬への旅行を計画したことがありました。
そこへやってきたのが台風12号
橋梁が流されたり、線路の下の土砂が流失したりと大被害がでて、潮岬からの最寄である串本駅を含めた広い範囲が運休となりました。
今週たまたま3連休となったので、今度こそと思い南紀周辺を周遊してみました。

1日目
前日夜に紀伊田辺まで移動して、早朝のバスで熊野本宮大社へ。
朝の盆地は霧に包まれてなんだか神々しい雰囲気です。
護国神社群なみに思想的背景が強く、右翼っぽいスローガンがいたるところに。
どちらかといえば、旧社地である大斎原(おおゆのはら)に作られた大鳥居のほうが、光景としてはインパクトがありました。
ゆのっち~。

そこからさらにバスで、新宮市内の熊野速玉大社へ。
こちらは、ごく普通のまちなかのちょっとでかい神社です。
七五三のお子様とご両親がたくさん。
うっかり写真なんか撮ってしまうと、ロリコン容疑でアグネスに立件されかねません。

さらにさらに、電車とバスをのりついて熊野那智大社へ。
途中で日本語が全然ダメなタイ人に捕まって、観光案内させられました。
3つのお話の「ぱごた」を見たい、とか言われて考えることしばし。
「すりーすとーりーぱごた」=「three story pagota」=「三重塔」
この人たち、三重塔を見たいんだ!と気づいたときには、バスはもう三重塔が見えるところにきていました。
熊野本宮大社と熊野速玉大社がそれほど大きくなかったのでなめてましたが、熊野那智大社は面積も広いし、なによりすごい山道。
そして参道には時代がかった看板とか建物がいっぱいでした。
私は昭和40年代以前くらいに整備されたものの現代にいたって設備が陳腐化してしまったような観光地を「古観光地」と呼んでいるのですが、ここは典型的な「古観光地」ですね。
那智瀧はさすがに迫力ありましたよ。
(○´ー`○)なっちありがとう。

2日目
本州最南端の町串本を一日レンタルサイクルで観光。
潮岬もそうなのですが、その東にある紀伊大島がもうすげー景色のいいところばかり。
景色がいいところばかりということは、山道が多い!
レンタルサイクルは電動アシストなのですが、それでもものすげー疲れました。
「日米修交記念館」「トルコ記念館」という、超地味な施設が紀伊大島の端っこに建っているのですが、目の前を素通りして景色だけ見ていく人が多かったのが切なかったです。

3日目
帰り道、ちょっとだけ白浜を観光。
白浜といえば温泉と白良浜海水浴場のイメージですが、けっこう景勝地にも恵まれています。
景勝地といえば自殺がつきもの。
三段壁なる崖では、いろんなところに「いのちの電話」の看板。
昔は自殺する人が相当多かったそうです。

初日は紀伊田辺に前泊したので3泊4日でしたが、楽しかったですよ。
串本がえらいこと遠いのもよくわかりました。
天王寺から串本まで特急使って3時間。
大阪駅からだと3時間半。
東京とか博多いくのと時間的には変わりません。
関西に住んでいないと、なかなか観光の機会ないですね…。

写真は大斎宮の大鳥居。
周囲は普通の田園地帯。
自然堤防の向こう側には、社地移転の原因となった熊野川が流れています。
こうやってみると、雰囲気あるでしょう?
実際は、なんか周囲で土木工事がたくさん行われていて、重機の騒音がひどかったです。

(2013年11月18日)